こんにちは、ayurinnです。
2024年3月15日に放送される『ガイアの夜明け』に、キリンホールディングスに所属する佐藤愛さんが出演されます。
キリンホールディングスと言えば、ビールをはじめとしたアルコール商品を製造している会社ですよね。
そんなキリンが、社会問題になっている「減塩」に取り組んでいるのだとか。
この話を聞いた時、「食事と一緒に摂取することで、塩の摂取量が抑えられる飲料でも開発するのかな」と思いました。
でも、「他の食品会社でもたくさん出てるし、珍しくもないんじゃない?」と、安易に考えてしまいましたが、大きな間違いでした。
キリンが開発した「減塩」に効果がある商品とは・・・。
なんと、スプーン。
「えっ?食品じゃなくて食器?」
そして、そのスプーンを開発したのが、佐藤愛さん。
この佐藤さん、どうやらすごい経歴の持ち主のようなんです。
研究者としても有名だったのだとか。
- 一体、どんな人なの(プロフィールは)?
- 学歴や経歴も知りたい。
- なぜ、キリンに就職したの?
など、「???」で頭がいっぱいになってしまったので、調べてみました。
少しでも興味がある方は、ぜひ、最後までお付き合いください。
佐藤愛wiki風プロフィール
一般の方なので、細かい情報は公開されていませんでした。
小さい頃から好奇心旺盛で、生き物に興味を持っていたのだとか。
虫かごを持って飛び回り、身近な生き物を観察。
この頃から、研究者に不可欠な好奇心と探求心、行動力が備わっていたようですね。
学歴
東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命化学専攻修士課程修了
佐藤さんが所属していた学科は、動物・植物・微生物・人間を対象として、様々な方法論で生命・食・健康・環境・天然資源物に関する諸問題を地球レベルで解決するために、ボーダーレスでマルチレイヤーな生命科学を展開し、研究力のあるを人材を育てる学科。
高レベルすぎて、説明している私も理解に苦しみましたが、佐藤さんが子供の頃から興味を持っていた生き物について、専門的に研究できる学科のようです。
そのハイレベルな環境で、知的好奇心の赴くままに学びを深めた佐藤さん。
研究成果として発表したのは、「解糖系の中間体が甲殻類の石灰化組織の非晶質炭酸カルシウム形成を誘導する」というもの。
これは、学生時代の研究テーマ「なぜアメリカザリガニは固い殻を持つのか」から、導き出されたもの。
そして、この研究成果は、世界的科学誌『ネイチャー』姉妹紙の表紙を飾るなど、高い評価を得ました。
子供の頃から興味のあった生き物についての学びを貫き、その学びを、現在の仕事にも生かしている佐藤さん。
様々な情報があふれ、自分のやりたいことが見つからない若者も多い中、一途に自身の興味のあることを貫いている佐藤さんの姿は、かっこいいと感じました。
今、自分の将来に悩んでいる人は、自分に向き合って、興味のあること・やってみたいことの種が埋まっていないか探してみるのもいいかもしれません。
そして、そのかけらでも見つけることができたならば、勇気を持って行動してみましょう。
行動しなかったことを後悔するよりも、行動した上での失敗から学ぶ方が、何倍も自分の力になると思います。
経歴
- 2010年、キリンホールディングスに入社
- 清涼飲料の研究・開発、新規食品素材の開発・事業化の検討、キリン食領域の研究企画に従事。
- 2019年、明治大学と共同で「電気の力で食事の味わいを変える」技術の開発や実験を開始。
- 同年、「エレキソルト」を開発。
- 同年、キリンビジネスチャレンジに応募し、プロジェクト化。
佐藤さんが所属しているキリンホールディングスには、業務時間の10%を、社会課題の解決のための新しい価値の開発に充てられるという制度があるのだとか。
佐藤さんは、その制度を活用し、10代の頃から夢に見ていた「世界をよりよく変える技術開発をしたい」という思いを叶えるため、様々な研究に励んだと言います。
その研究の中で、減塩に取り組む患者さんの食事療法の難しさを知ったそうです。
そこから始まったのが、明治大学との共同研究。
明治大学総合数理学部教授の宮下芳明さんとの共同研究により、電気の力で味わいを変える「エレキソルト」を開発。
この「電気の力で食事の味わいを変える」研究で、宮下教授は「イグノーベル賞(ユニークな研究に贈られる賞)」を受賞。
さらに、「エレキソルト」は「Innovetive Technologies2022」を受賞。
国内外から注目を集めました。
そういえば、私も、イグノーベル賞を受賞したというニュースを見た記憶があります。
学会から見れば、ユニークな研究に思えるものも、活用の仕方によっては社会問題を解決できるほどの可能性を持っているということが、証明されたのではないでしょうか?
これまで、食品から塩分を減らすという取り組みが中心だった「減塩」に、違うアプローチから働きかけることができるという発想を与えられたことは、非常に大きな功績だと思います。
些細なことから思いついたアイディアにも、無限の可能性が秘められているかもしれませんね。
なぜ、キリンに就職?
新進気鋭の研究者として、学会からも注目されていた佐藤さん。
なぜ、就職先に、キリンホールディングスを選んだのでしょうか?
その理由は、
「心地いいなあと感じてきたのは、食事をしている時の人の笑顔だった」
引用元:毎日新聞「佐藤愛さん=電気の力で塩味を高める食器を開発した」
から。
学生時代のアルバイト先も、選んだのは、居酒屋さん。
東大生のバイト先といえば、家庭教師とか塾講師のイメージですが・・・。
当時から、食事に関する興味も強かったのでしょうね。
毎日の食事を楽しむために、自分が学んできたことを活かしたいと考えていたのかもしれません。
こんな理由から、キリンホールディングスへの就職を決めた佐藤さん。
「無限の可能性を持って自ら成長し、発展しようとする従業員の努力と個性を尊重し、完全燃焼できる場を積極的に作る」という、キリンの企業理念も、佐藤さんに合っていたのではないでしょうか?
佐藤愛さんが開発した「エレキソルト」とは?
「電気の力で食事の味わいを変える」技術を活用して開発された「エレキソルト」。
実は、スプーン型とお椀型の2種類あります。
電気の力で、減塩食の塩味を1.5倍に増強するというもの。
スプーン型は、柄についているスイッチを入れることにより、4段階ある強度から好みの強度が選べ、口に入れると微弱な電流が流れて効果を発揮するのだとか。
お椀型も同様に、側面にあるスイッチを入れることで、4段階ある強度から好みの強度を選べます。
お椀型がスプーン型と違うところは、お椀の底部を持つことによって電流が流れて効果が発揮されるというところ。
ただし、問題点もあるようで・・・。
増強された塩味は、元の食事内容によっては、違和感を感じてしまうのだとか。
ラーメンやカレーなどは、さほど影響を受けないようですが、お吸い物などの繊細な味わいの料理では、違和感が強いようです。
また、お椀型の場合、手の小さい人はお椀の底部に手が届かず、扱いにくいそうです。
この便利な機械が日常に浸透するために、佐藤さんのあくなき挑戦は続きます。
さらに、2024年2月14日に開催された「日本オープンイノベーション大賞」において、日本学術会議会長賞を受賞。
現在は、一般発売に向けて実証実験が重ねられており、2024年中の発売を目指しているとのこと。
近いうちに、この不思議な感覚を体験できるかもしれませんね。
発売が待ち遠しいです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、キリンホールディングスに所属し、食に関する社会問題を科学技術の力で解決しようと研究を重ねる佐藤愛さんをご紹介しました。
- 子供の頃から、生き物に興味を持ち、虫かごを持って飛び回っていた佐藤さん。
- その頃の知的好奇心はそのままに、東大大学院へ進学し、さらに専門的な領域へと研究を広げ、学びを深めます。
- そして、そこで得た知識を活かし、「世界をよりよく変える技術開発をしたい」という思いを胸に、社会問題の解決のために、佐藤さんの挑戦は続いていきます。
今後の佐藤さんの研究開発から、目が離せませんね。
より良い社会の実現のため、さらなるご活躍を期待しています。
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